リフトアクスルとは?大型トラック・トレーラーの燃費向上と操作方法を解説

リフトアクスルとは?大型トラック・トレーラーの燃費向上と操作方法を解説

大型トラックやトレーラーに搭載される「リフトアクスル」は、物流業界の効率化に大きく貢献する重要な技術です。積載状況に応じて車軸を上下させれば、燃費向上、タイヤ寿命の延長、高速道路料金の最適化など、様々なコスト削減効果をもたらします。

本記事では、リフトアクスルの基本概念から具体的な操作手順、使用時の注意点など、トラック運転手に役立つ情報を徹底解説します。燃料コストの削減と車両寿命の延長を実現する技術の全貌をぜひお読みください。

リフトアクスルの基本概念と仕組み

リフトアクスルの基本概念と仕組み

リフトアクスルとは、大型トラックやトレーラーに搭載される、車軸を上下に動かせる装置です。荷物の積載量に応じてタイヤの接地数を調整し、走行安定性や燃費の向上、タイヤの摩耗抑制に貢献します。

仕組みとしては、車両内のコンプレッサーが圧縮空気を送り、空気圧によってサスペンションが制御されます。積載量が一定以下になると、センサーが反応し、不要な車軸が自動的にリフトされる仕組みです。

とくに4軸以上の大型車で使用され、空荷時に後部軸を持ち上げて3軸走行にすると、路面への負荷軽減や小回り性の向上も図れます。リフトアクスルは単なる省エネ装置ではなく、安全性と運行効率を高める現代の物流を支える重要技術です。

リフトアクスルの主要な導入メリット3つ

リフトアクスルの主要な導入メリット3つ

リフトアクスルは大型トラックやトレーラーの運用コストを大幅に削減できる重要な機能です。主に以下の3つのメリットがあります。

1.燃費効率の向上とコスト削減効果

リフトアクスルの最大のメリットは、燃費効率の大幅な向上です。空荷や軽荷重時にアクスルを上昇させると、路面との接地面積が減少し、走行抵抗(ころがり抵抗)が低減されます。

実証データによれば、適切にリフトアクスルを使用すれば、長距離輸送において平均5〜10%の燃料消費量削減が可能です。年間走行距離10万kmのトラックでは、月額で数万円のコスト削減に相当します。

2.タイヤ寿命の延長と維持費軽減

リフトアクスルは、タイヤの寿命延長と維持費削減に大きく貢献します。空荷走行時にアクスルを上げれば、不要な車輪の回転を防止し、タイヤの摩耗を抑制します。

適切にリフトアクスルを使用すると、対象タイヤの寿命が約15〜25%延長するといわれています。大型トラック・トレーラーのタイヤ交換費用は高額なため、この延長効果は年間で相当な維持費削減につながります。

また、接地しないタイヤは路面の凹凸や障害物による損傷リスクも低減されるため、予期せぬパンクなどのトラブル防止にも効果的です。

3.高速道路料金の最適化

リフトアクスルは高速道路料金の最適化にも大きく寄与します。

日本の高速道路料金体系では、車軸数によって料金区分が設定されているため、リフトアクスルを上げれば実質的な車軸数を減らし、より低い料金クラスでの走行が可能になるケースがあります。

たとえば、4軸車両を3軸として走行させれば、1回の高速道路利用あたり数千円の節約が実現します。ただし、この運用は積載量と軸重制限を遵守した上で合法的に行う必要があります。

正しいリフトアクスルの操作方法と使用シーン

正しいリフトアクスルの操作方法と使用シーン

大型車両の効率性を高めるリフトアクスルは、適切な操作が燃費向上に大切です。積載状況や走行条件によって使い分けるべきタイミングと、安全かつ効果的な操作方法を解説します。

積載状況に応じた適切な使用タイミング

リフトアクスルの最適な使用タイミングは積載量によって大きく左右されます。

基本的に空荷または軽積載(最大積載量の30%以下)の場合は、アクスルを上げた状態での走行が燃費向上に効果的です。

一方、中程度の積載(30〜70%)では、道路状況や走行距離に応じて判断が必要となり、長距離走行時はアクスルを下げ、短距離や市街地走行ではアクスルを上げれば効率が高まります。

重積載(70%以上)の場合は、車両の安定性と法定軸重制限を考慮し、必ずアクスルを下げた状態での走行が求められます。

操作手順と安全確保のポイント

リフトアクスルの操作は、安全性を最優先に行う必要があります。まず操作前に必ず車両を完全に停止させ、パーキングブレーキをかけることが基本です。

キャブ内のコントロールパネルで操作する場合は、インジケーターランプの点灯状態を確認し、アクスルの上昇・下降が完了するまで待機します。急な操作は油圧システムに負担をかけるため、スムーズな操作を心がけましょう。

効果を最大化するための運転テクニック

リフトアクスルの効果を最大限に引き出すためには、状況に応じた適切な運転テクニックが不可欠です。まず、発進時は積載量に関わらずアクスルを上げた状態で始動し、速度が安定してから必要に応じて下げれば、発進時の抵抗を減らし燃費向上につながります。

カーブや狭い道路では、空荷・軽積載時にアクスルを上げると回転半径が小さくなり、操作性が向上します。高速道路走行では、一定速度を維持し急な加減速を避けると、リフトアクスルの燃費改善効果が最大化します。

リフトアクスル使用時の注意点

リフトアクスル使用時の注意点

参考:道路交通法

リフトアクスルは運行効率を高める便利な機能ですが、使用には厳格な注意が必要です。最も重要なのは「積載時の使用禁止」です。

荷物を積んだままリフトアクスルを作動させると、道路交通法違反により30万円以下の罰金が科されるほか、不正な通行料金に対して3倍の追徴金を課される可能性もあります。

また、タイヤやシャーシに過剰な負荷がかかり、車両のバランスが崩れて横転事故を招く恐れもあります。使用時は積載量を正確に把握し、路面状況を見ながら慎重に判断しましょう。

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リフトアクスルでよくある質問3つ

リフトアクスルでよくある質問3つ

リフトアクスルについて多く寄せられる質問とその回答を3つご紹介します。

質問1.リフトアクスルは後付け装着できますか?

リフトアクスルは基本的に後付け装着が可能ですが、車両の構造や仕様によって制約があります。後付けの場合、専門メーカーによる適合性の確認と車検対応の改造が必要です。

また、車両の構造変更に該当するため、改造後の車検・構造変更検査が必須となります。コスト面では新規装着に比べて割高になる傾向があり、工事費用と車検費用を含めると100万円前後かかる場合もあります。

質問2.リフトアクスルによって車両の安定性や操縦性にどのような影響がありますか?

リフトアクスルの使用状態によって車両の安定性と操縦性は大きく変化します。

上昇時(非接地時)は車両の軸距が短くなるため、小回り性能が向上し、特に市街地での操作性が高まります。しかし同時に、接地する車輪が減少すると荷重分散が変化し、急ブレーキ時の制動距離が延びる可能性があります。

また、高速走行時には横風への耐性が低下するため注意が必要です。一方、下降時(接地時)は車輪が増えるので接地面積が広がり、積載時の安定性が向上します。

質問3.電子制御式とエアサスペンション式など、リフトアクスルのタイプとの違いは?

リフトアクスルには主に電子制御式とエアサスペンション式の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。

電子制御式は車速や積載重量などのデータを基に最適なアクスル位置を自動制御するため、運転手の操作負担が少なく、常に適切な状態で走行できます。高精度センサーと制御ユニットを搭載しているため初期コストは高めですが、燃費最適化の効果が高く、長期的なコスト削減につながります。

一方、エアサスペンション式はエアバッグの空気圧でアクスル位置を調整するシンプルな構造で、メンテナンス性に優れています。

まとめ

まとめ

リフトアクスルは、現代の物流業界において重要な役割を果たす技術です。本記事で解説したように、この装置は大型トラック・トレーラーの燃費効率を大幅に向上させるだけでなく、タイヤ寿命の延長や高速道路料金の最適化など、複数の経済的メリットをもたらします。

トラック・トレーラー運用の効率化を目指すなら、ぜひリフトアクスルの導入と適切な活用を検討してみてください。

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