緑ナンバーの取得方法とは?|必須の要件や具体的な手順をわかりやすくご紹介!

緑ナンバーの取得方法とは?|必須の要件や具体的な手順をわかりやすくご紹介!

運送業を始めるにあたり、必ず必要となるのが緑ナンバーの取得です。しかし、いざ取得方法を調べてみると「要件が複雑でよくわからない」「どんな書類をどこに提出すればいいのか」「費用や期間はどれくらいかかるのか」など、多くの疑問や不安に直面するのではないでしょうか。

本記事では、緑ナンバーを取得するために不可欠な5つの許可要件を一つひとつ丁寧に解説し、申請準備から許可取得、ナンバープレート交付までの全ステップを具体的にご紹介します。最後までお読みいただければ、緑ナンバー取得までの道のりが明確になり、安心して事業の第一歩を踏み出せるようになります。

緑ナンバーとは?

緑ナンバーとは?

緑ナンバーとは、トラックやバス、タクシーなどの事業用自動車に取り付けられるナンバープレートを指します。正式には「事業用自動車ナンバープレート」と呼ばれ、背景色が緑色、文字が白色であるため、そのように通称されています。

貨物や旅客を運んで運賃を得る「運送事業」を行うためには、この緑ナンバーの取得が法律で義務付けられているのです。個人の荷物や自社の荷物を運ぶだけで運賃が発生しない白ナンバーの車両で運送事業を行うと、法律違反となり厳しい罰則の対象となるため、注意が必要です。

緑ナンバーの取得に必須の要件は5つ

緑ナンバーの取得に必須の要件は5つ

緑ナンバーを取得するためには、一般貨物自動車運送事業の許可を運輸局から受ける必要があります。ここでは、その根幹となる5つの許可要件について、それぞれ具体的に解説します。

1.人員に関する要件

運送業を安全かつ適正に運営するためには、必要な役割を担う人員の確保が求められます。まず、事業の中心となる役員は、貨物自動車運送事業法で定められた欠格事由(例:1年以上の懲役または禁錮の刑の執行を終えてから2年を経過しない者など)に該当しないのが絶対条件です。

次に、車両の安全な運行を管理する運行管理者と、車両の点検や整備を管理する整備管理者の資格を持つ者を、それぞれ営業所ごとに配置する必要があります。また、事業規模に応じた人数の運転者の確保も要件に含まれます。

参考:貨物自動車運送事業法

2.営業所に関する要件

事業の拠点となる営業所にも、いくつかの要件が定められています。まず、その営業所が農地法や都市計画法などの関係法令に抵触していないのが大前提です。

市街化調整区域など、原則として建物の建築が認められない場所に営業所は設置できません。また、事業の運営に適切な広さを有していなければなりません。

加えて、自己所有または賃貸借契約により使用権限がある点を証明する必要もあります。自宅の営業所登録も可能ですが、その場合でも公私の区別を明確にできるといった点が求められます。

3.車庫(駐車場)に関する要件

緑ナンバーを取り付ける事業用車両を保管する車庫(駐車場)は、営業所からの距離や構造について厳密なルールがあります。原則として、営業所から直線距離で2km以内(地域によっては変動あり)に設置する必要があります。

また、計画しているすべての事業用車両を収容できる十分な広さを確保しなければなりません。車庫の前面道路の幅員も重要であり、車両が問題なく出入りできる構造でなければなりません。

もちろん、営業所と同様に、都市計画法などの法令に違反しておらず、使用権限がある点も必須条件です。

4.車両に関する要件

運送事業に使用する車両についても、明確な要件があります。事業に使用するトラックは、5台以上の確保が必要です。

これは、安定した運送サービスを提供するための最低限の規模と見なされているためです。ただし、トレーラー(牽引車)とトレーラー(被牽引車)を組み合わせる場合は、セットで1台とカウントされるなど、特殊な計算方法もあります。

また、当然ながら、これらの車両の使用権限を有している必要があり、自己所有の場合は車検証、リースの場合はリース契約書などで証明します。

関連記事:重機運搬トレーラーの免許・価格・選び方を解説!

5.資金に関する要件

事業を安定して継続できるだけの資金力があるかどうかも、許可審査における重要なポイントです。具体的には、事業開始に必要となる資金(所要資金)の全額を、自己資金として確保している必要があります。

所要資金には、車両の取得費用(分割払いの場合は頭金と6ヶ月分の割賦金)、土地・建物の賃借料(6ヶ月分)、各種税金(自動車税、重量税など)、保険料(自賠責保険、任意保険)、そして運転資金(人件費や燃料費などの6ヶ月分)などが含まれます。

これらの合計額以上の金額が、申請日以降、許可が下りるまでの間、銀行口座に常に預貯金として存在している状態(残高証明)を証明する必要があります。

緑ナンバー取得までの6つのステップ

緑ナンバー取得までの6つのステップ

緑ナンバーの取得は、書類を提出して終わりという単純なものではありません。周到な準備から運輸局による審査、許可後の手続きまで、いくつかの段階を踏む必要があります。

ここでは、申請準備から実際に緑ナンバーが交付されるまでの具体的な流れを6つのステップに分けて解説します。

ステップ1.許可要件の確認と準備

最初のステップは、前述した5つの許可要件(人員、営業所、車庫、車両、資金)をすべて満たせるかを確認し、準備を整えます。

運行管理者や整備管理者の資格者が確保できるか、営業所や車庫の場所は法令に適合しているか、自己資金は十分かなどを一つひとつクリアしていきます。この段階で要件を満たせないと申請に進めないため、最も重要な準備段階であるといえます。

ステップ2.申請書類の作成

要件をクリアできる見込みが立ったら、次は運輸局へ提出する申請書類の作成に取り掛かります。必要な書類は、事業計画書、資金計画を証明する残高証明書、営業所や車庫の図面や写真、不動産の登記簿謄本または賃貸借契約書、役員や管理者の履歴書など、多岐にわたります。

非常に多くの書類が必要となるため、不備がないように慎重に作成してください。

ステップ3.運輸支局へ申請書を提出

完成した申請書類一式は、事業の拠点となる営業所の所在地を管轄する運輸支局へ提出します。窓口で担当官による形式的なチェックが行われ、書類に明白な不備がなければ正式に受理されるでしょう。

この受理された日が、法的な申請日となります。一般的に、運輸局での本格的な審査は、申請書が受理された月の翌月から開始されるスケジュールになっています。

例えば、8月に申請書が受理された場合、審査は9月からスタートします。このステップをもって、いよいよ許可取得に向けた行政側の審査プロセスが始まるわけです。

ステップ4.運輸局による審査

申請書が受理されると、運輸局による詳細な審査が開始されます。この審査期間は、標準処理期間として3ヶ月から5ヶ月程度を見込む必要があるでしょう。

審査官は、提出された事業計画の妥当性、資金計画の信憑性、営業所や車庫が法令の要件を完全に満たしているかなど、あらゆる角度から厳しくチェックを行います。

審査の過程で、記載内容に不明な点があれば、追加資料の提出を求められたり、計画の修正を指示されたりする場合もあります。この審査に無事通過することが、許可取得のための最大の関門と言えるでしょう。

ステップ5.役員法令試験の受験

書類審査と並行して、申請者である法人の常勤役員は、運輸局が実施する「役員法令試験」を受験しなければなりません。この試験は、運送事業を運営する上で遵守すべき貨物自動車運送事業法や労働基準法といった関連法令に関する知識が問われるもので、合格が許可の必須条件です。

試験は2ヶ月に1回程度の頻度で開催されており、万が一不合格となった場合は、次回の試験で再度挑戦となります。たとえ他の要件をすべて満たしていても、この法令試験に合格しない限り許可は下りません。

そのため、事前にしっかりと学習し、試験に臨むことが極めて重要です。

ステップ6.許可証の交付と登録手続き

審査と役員法令試験の両方に合格すると、ついに一般貨物自動車運送事業の許可が下り、運輸局から許可証が交付されます。許可証交付後、1年以内に事業を開始しなければなりません。

交付後は、運行管理者と整備管理者の選任届出、運賃料金の設定届出、社会保険への加入など、事業開始前の手続きを行います。最後に、運輸支局で事業用自動車連絡書の発行を受け、車両の登録(ナンバープレートの変更)を行うと、晴れて緑ナンバーが交付されます。

緑ナンバー取得にかかる費用と期間の目安

緑ナンバー取得にかかる費用と期間の目安

緑ナンバーの取得を検討する上で、どれくらいの費用と期間がかかるのかは非常に気になるところです。ここでは、その目安について解説します。

ただし、これらは事業規模や申請内容によって変動するため、あくまで一般的なケースとして参考にしてください。

1.費用の目安

緑ナンバー取得には、法定費用とその他の実費がかかります。まず、許可が下りた際に国へ納める法定費用として、登録免許税が12万円必要です。

これに加えて、申請書類の準備段階で必要となる各種証明書(登記簿謄本や住民票など)の取得費用や、営業所・車庫の賃貸契約にかかる初期費用、車両の購入費用、保険料などが発生します。これらの手続きを行政書士に依頼する場合は、別途30万円から60万円程度の報酬が必要となるのが一般的です。

事業計画や資金計画にもよりますが、登録免許税と行政書士報酬を合わせると、最低でも50万円前後は見ておく必要があります。

関連記事:【2025年最新】トラック購入で使用できる補助金とは?申請の注意点もご紹介!

2.期間の目安

申請準備から実際に緑ナンバーを取得して事業を開始できるまでの期間は、おおよそ半年から1年程度を見ておくのが一般的です。まず、申請前の準備(営業所や車庫探し、資金調達、人員確保など)に1ヶ月から3ヶ月ほどかかります。その後、運輸局へ申請書を提出してから許可が下りるまでの審査期間が、標準で3ヶ月から5ヶ月です。

そして、許可が下りてから事業開始前の各種手続きや車両の登録を完了するまでに、さらに1ヶ月程度を要します。スムーズに進んだ場合でも最低半年はかかる長期的なプロジェクトと認識しておくことが大切です。

緑ナンバー取得を行政書士に依頼するメリットは3つ

緑ナンバー取得を行政書士に依頼するメリットは3つ

緑ナンバーの取得申請は、個人や自社でも行えます。しかし、その手続きは非常に複雑で専門的な知識を要するため、運送業許可を専門とする行政書士に依頼するのが一般的です。

ここでは、専門家である行政書士に依頼する主なメリットを3つご紹介します。

1.手続きの迅速性と確実性

最大のメリットは、手続きを迅速かつ確実に進められる点です。行政書士は、膨大で複雑な申請書類の作成や、運輸局との折衝に関する専門知識と経験を持っています。

要件の確認から書類作成、提出までを代行してもらうと、書類の不備による手戻りや時間のロスを防げます。これにより、事業主は本業である開業準備に集中できるでしょう。

2.適切なアドバイスの提供

行政書士は、許可要件に関する的確なアドバイスを提供してくれます。

例えば「この物件は営業所として認められるか」「車庫の前面道路の幅員は問題ないか」「資金計画に無理はないか」といった専門的な判断が難しい点について、過去の事例や法令の知識に基づいた助言を受けられます。

これにより、許可取得の可能性を大きく高められるでしょう。

3.時間的・精神的負担の軽減

緑ナンバーの取得手続きは、多くの時間と労力を要します。慣れない書類作成や役所とのやり取りは、大きなストレスになる場合も少なくありません。

これらの煩雑な業務をすべて専門家に任せると、事業主の時間的・精神的な負担を大幅に軽減できます。本来の事業計画や顧客開拓など、より重要な業務にリソースを割けるようになるのは、大きなメリットと言えます。

トムコの「特殊車両の早期収益化」サービスとは?

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緑ナンバー 取得方法でよくある3つの質問

緑ナンバー 取得方法でよくある3つの質問

緑ナンバーの取得に関して、特に多く寄せられる質問とその回答をまとめました。これから申請を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

質問1.個人事業主でも緑ナンバーは取得できますか?

法人の場合と同様に、一般貨物自動車運送事業の許可要件(人、営業所、車庫、車両、資金)をすべてクリアすれば、個人名義で運送業の許可を受けられます。

ただし、法人の場合は常勤役員のいずれか1名が受験すればよい「役員法令試験」を、個人事業主の場合は申請者本人が必ず受験し、合格する必要があります。要件を満たせば、法人・個人による有利不利はなく、同様の手続きで取得を目指せるでしょう。

質問2.軽自動車で運送業をする場合も緑ナンバーは必要ですか?

軽自動車(軽トラックなど)を使用して運送業を行う場合は、緑ナンバーではなく「黒ナンバー」を取得します。これは「貨物軽自動車運送事業」という別の事業区分になり、緑ナンバーが必要な一般貨物自動車運送事業とは許可制度が異なります。

黒ナンバーの取得要件は比較的緩やかで、車両1台からでも届出が可能であり、登録免許税もかかりません。

質問3.許可が下りなかった場合はどうなりますか?

万が一、申請が不許可となった場合、運輸局からその理由が示されます。不許可の理由が改善可能なものであれば、その点を修正して再申請が可能です。

例えば、資金不足が理由であれば資金を確保し直す、営業所の法令違反が理由であれば別の物件を探すなどの対策を講じます。行政書士に依頼していれば、不許可のリスクを最小限に抑えるためのアドバイスを受けながら、再申請の準備を進められます。

まとめ

まとめ

本記事では、緑ナンバーの取得方法について、その根幹となる5つの許可要件から、申請の具体的な流れ、必要な費用と期間に至るまで、網羅的に解説しました。

緑ナンバーの取得は、安全な運送事業を営むための第一歩であり、そのためには「人・営業所・車庫・車両・資金」という厳しい要件をクリアし、複雑な手続きを踏む必要があります。

これらの手続きは非常に専門的で時間がかかるため、多くの事業者が行政書士のような専門家のサポートを活用しています。本記事で解説した全体の流れとポイントをしっかりと把握し、計画的に準備を進めれば、スムーズに運送事業をスタートできるでしょう。

なお、トムコでは架装や修理・部品調達まで、お客様のニーズに合わせたサービスを提供しています。

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