コンクリートポンプ車のブーム選定は、建設工事の効率性と安全性を左右する重要な要素です。本記事では、コンクリートポンプ車のブーム長さ別に分類し、それぞれの特性や適した現場条件を解説します。
コンクリート工事の計画段階で役立つ、実践的なガイドです。コンクリートポンプ車ブームを検討している方はぜひお読みください。


コンクリートポンプ車の基本と役割

コンクリートポンプ車は、アジテータトラックから受け取ったコンクリートを、遠隔地や高所などの打設場所へ正確に圧送する専用車両です。
伸縮可能なブームや配管を使って効率よく搬送でき、均一な品質での施工が可能となります。小型から大型まで様々なサイズがあり、現場規模に応じた選定が求められます。
圧送方式にはブーム式と配管式があり、それぞれの現場条件に合わせて使い分けられるでしょう。建設現場の作業効率と品質向上に大きく貢献する重要な機械です。

ブーム4つの長さの種類と選定基準

コンクリートポンプ車の性能を決める最も重要な要素がブーム長さです。ここでは、ブーム長さの種類と、現場条件に応じた最適な選定基準について解説します。
1.短尺ブーム(17m~24m)の特性と適した現場
短尺ブームは機動性と取り回しの良さが最大の特徴です。全長が短いため、住宅密集地や狭小地での作業に最適で、セットアップも迅速に行えます。
一般的に車両重量が軽く、8t未満の車両も多いため、重量制限のある道路でも走行可能です。特に戸建住宅や小規模店舗、2~3階建ての低層建築物の打設に適しています。
2.中尺ブーム(27m~36m)の特性と適した現場
中尺ブームは汎用性の高さが最大の魅力です。中規模マンションや商業施設、4~8階建て程度の建築物に対応でき、日本の建設現場で最も使用頻度が高いサイズといえます。
設置スペースは短尺より必要になりますが、多くの都市型現場で運用可能な設計となっているでしょう。特に27mクラスは道路幅員6m程度からの設置が可能で、市街地での使い勝手に優れています。
3.長尺ブーム(42m~58m)の特性と適した現場
長尺ブームは高層建築物や広大な敷地での打設作業に威力を発揮します。9~15階建て程度の中高層建築物や大規模商業施設、工場などの広範囲をカバーする現場に適しています。
垂直到達高さと水平到達距離の両方に優れ、1台で広範囲の打設が可能なため、打設効率が飛躍的に向上するでしょう。特に敷地内に複数の障害物がある現場では、ブームの可動範囲を活かした柔軟な打設計画が立てられます。
4.超長尺ブーム(60m以上)の特性と適した現場
超長尺ブームは最大の到達性能を誇り、超高層建築物や大規模インフラ工事で真価を発揮します。16階以上の高層マンション、オフィスビル、橋梁工事など、通常のポンプ車では対応困難な大規模工事に不可欠です。
垂直到達高さは最大70m以上に達するモデルもあり、水平方向にも広範囲をカバーします。ブーム先端の5~6段目は細かな制御が可能で、高精度な打設作業を実現します。

現場条件に応じたブーム選択のポイント

コンクリートポンプ車のブームを効率的に活用するには、現場の特性に合わせた適切な選択が不可欠です。最適なブーム長さと機種を選定するためのポイントを解説します。
建物高さと水平距離の計算方法
コンクリートポンプ車のブーム選定では、建物の高さ(垂直距離)とポンプ車から打設位置までの水平距離を考慮します。ブームの長さは、これら2つの距離をもとに「斜辺」として算出します(ピタゴラスの定理を使用)。
例えば、高さ30m、水平距離20mの場合、必要なブーム長は約36mとなるでしょう。ただし、実際の施工ではブームの可動範囲や現場条件を考慮し、余裕を持った選定が重要です。
障害物がある現場での対応策
障害物がある現場では、現場の状況に応じてブームの操作や設置方法を工夫することが求められます。電線や樹木などの上空障害物がある場合、ブームの関節部分を活用し、障害物を避けながら作業する技術が必要です。
また、ポンプ車を設置する場所が限られている場合は、あらかじめ配管を敷設する「配管工法」を併用するのも有効です。事前に現場の障害物位置を把握し、ブームの動きをシミュレーションすれば、無駄な作業やトラブルを防げます。
狭小地での運用テクニック
狭小地でのコンクリートポンプ車の使用では、設置スペースが限られているため、アウトリガー(支持脚)の展開幅が制限される場合があります。このような場合、片側のみのアウトリガーを展開できる機種や、小型の機種を選定する必要があります。
また、ブーム先端に延長ホースを取り付ければ、より狭い範囲でも打設作業が可能です。さらに、狭小地では車両自体の移動が困難なため、事前に現場での作業動線を計画し、効率的な配置を行えるのがポイントです。
地盤条件を考慮した機種選定
地盤条件が軟弱な場合、ポンプ車のアウトリガー設置時に地盤沈下や転倒のリスクが高まります。これを防ぐため、地盤の硬さや強度をあらかじめ調査し、適切な対応を行いましょう。
たとえば、敷鉄板やアウトリガーマットを用いて接地圧を分散させれば、地盤への負担を軽減できます。また、大型ポンプ車の場合、ブームが長くなるほど車両重量が増すため、地盤が耐えられない場合は小型機種や配管工法の併用を検討します。

トムコの「特殊車両の早期収益化」サービスとは?

トムコは、特殊車両の販売・架装・整備をワンストップで提供することで、お客様の早期収益化を支援するサービスを提供しています。52年の歴史の中で培ってきた特殊車両ノウハウを活かし、シャーシの購入から製造、メンテナンスまで一貫したサポート体制を整えています。
| サービス内容 | 詳細 |
| 特殊車両の販売 | オークション等からシャーシを直接仕入れ、お客様のニーズに合わせた車両を提供します。 |
| 特殊車両の架装 | タンクやサイドバンパーの取り付けなど、特殊車両に必要な架装を自社工場で行います。長年の経験に基づき、高品質な架装を提供します。 |
| 特殊車両の修理・部品調達 | 約130台の自社車両のメンテナンスで培ったノウハウを活かし、迅速な修理や部品調達を実現します。特殊な部品にも対応可能です。 |
これらのサービスにより、お客様は特殊車両導入にかかる時間とコストを削減し、早期に事業を軌道に乗せることが可能となります。特殊車両に関する様々な課題を抱えているお客様も、ぜひ一度トムコにご相談ください。⇛トムコに相談する

コンクリートポンプ車 ブームでよくある質問3つ

コンクリートポンプ車 ブームに関するよくある質問を取り上げます。
質問1.コンクリートポンプ車のブームのメンテナンス方法は?
コンクリートポンプ車のブームを適切にメンテナンスすれば、安全性や耐久性を維持できます。まず、日常点検としてブームの接合部やピンの緩み、摩耗を確認し、作業前後に目視点検を行いましょう。
次に、定期点検では油圧システムやシリンダーの状態を確認し、必要に応じてパッキンやオイルを交換します。また、ブームの内部にコンクリート残留物が蓄積しないよう、清掃を徹底すしましょう。
質問2.ブームの安全装置にはどのようなものがある?
コンクリートポンプ車のブームには、作業中の安全性を確保するために様々な安全装置が設けられています。代表的なものとして、高度制御システムがあります。
このシステムはブームの動作範囲を自動で監視し、過度な動作を防ぐ仕組みです。センサーによる過負荷防止装置も搭載され、過剰な圧力や負荷を検知して動作を停止させます。
さらに、障害物回避システムはブームが障害物に接触しそうな場合、警告を発したり動作を制限したりする機能です。
質問3.ブームが動かなくなった場合の対処方法は?
ブームが動かなくなった場合、まずは原因を特定することが最優先です。電気系統のトラブルが考えられる場合、リモコンや操作パネルの電源供給状況を確認してください。
また、油圧系統の不良が原因の場合、油圧ポンプやホースに異常がないかをチェックします。次に、安全装置が作動している可能性もあるため、過負荷や障害物の有無を確認し、警告表示をリセットする方法を試してください。
それでも動作しない場合は、メーカーのマニュアルに従い、故障箇所を特定する作業を進めます。最終的には、専門のメンテナンス業者に連絡し、迅速に修理を依頼しましょう。

まとめ
まとめ
本記事では「コンクリートポンプ車 ブーム」に関する重要な情報を解説しました。ブーム長さの種類ごとの特徴や適した現場条件のほか、現場条件に応じた選定ポイントについても具体的なアプローチを紹介しています。
本記事を参考にすれば、建設現場で最適なコンクリートポンプ車を選び、効率的な作業を実現するためのヒントが得られるはずです。
なお、トムコでは架装や修理・部品調達まで、お客様のニーズに合わせたサービスを提供しています。
「特殊車両の導入を検討しているが、時間や費用、専門知識などの課題を抱えている」や「スポットの運行や作業が多く、新車導入の費用対効果が見込めない」といったお悩みをお持ちのお客様は、ぜひトムコの「特殊車両の早期収益化」サービスをご検討ください⇛トムコに相談する