運行管理者選任届出の流れは4ステップ!必要書類や注意点もご紹介!

運行管理者選任届出の流れは4ステップ!必要書類や注意点もご紹介!

新たに運送事業を開始したり、事業規模を拡大したりする際に「運行管理者」の選任が必要です。しかし「自社に運行管理者は必要なのか?」「選任したら、どのような手続きを、いつまでにすれば良いのだろう?」といった疑問を持たれる方も多いのではないでしょうか。

この届出は、選任してから15日以内という期限が定められており、怠ると罰則の対象となるため、正確な知識が不可欠です。本記事では、運行管理者の役割から、選任の要件、届出の具体的な手続き、注意点までを網羅的に解説します。

運行管理者とは?

運行管理者とは?

運行管理者とは、事業用自動車(緑ナンバー)の安全な運行を確保する業務を統括する国家資格者です。具体的には、ドライバーの乗務割作成や休憩・睡眠施設の保守管理、運転者の指導監督、点呼による健康状態やアルコールチェックの実施など、その業務は多岐にわたります。

運行管理者は法令を遵守し、輸送の安全を確保する極めて重要な役割を担っており、運送事業者にとって不可欠な存在です。運行管理者が適切に機能すれば、事故を未然に防ぎ、事業の信頼性を高められます。

関連記事:緑ナンバーの取得方法とは?|必須の要件や具体的な手順をわかりやすくご紹介!

運行管理者の選任が義務付けられるケースは3つ

運行管理者の選任が義務付けられるケースは3つ

全ての運送事業者に運行管理者の選任が義務付けられているわけではありません。一定の条件に該当する場合、営業所ごとに規定の人数を選任する必要があります。

ここでは、運行管理者の選任が義務付けられる具体的なケースを3つ解説します。

1.貨物軽自動車運送事業以外の運送事業

一般貨物自動車運送事業(トラック)や一般乗合旅客自動車運送事業(バス)、一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー)など、貨物軽自動車運送事業を除くほとんどの運送事業では、運行管理者の選任が法律で義務付けられています。

これらの事業を行うには、事業許可の取得段階で運行管理体制が整っている必要があります。

2.一定数以上の事業用自動車を保有

選任が必要な運行管理者の人数は、営業所が保有する事業用自動車の数によって決まります。例えば貨物自動車運送事業の場合、車両数が29台までは1名、30台から59台までは2名と、30台増えるごとに1名を追加で選任しなければなりません。

自社の保有台数と必要な運行管理者数を常に正しく把握しておきましょう。

3.特別積合せ貨物運送を行う場合

複数の荷主から集めた貨物をターミナルで仕分けして目的地まで運ぶ「特別積合せ貨物運送」を行う場合も、運行管理者の選任が必要です。この事業形態は運行系統が複雑になりやすいため、より厳格な運行管理が求められます。

事業の種類によっても選任義務の有無が異なるため、自社の事業内容を正確に理解しておきましょう。

運行管理者を選任する際の基本要件は3つ

運行管理者を選任する際の基本要件は3つ

運行管理者として選任されるには、誰でもなれるわけではなく、定められた要件を満たしている必要があります。ここでは、運行管理者を選任するためにクリアすべき3つの主な要件を解説します。

1.運行管理者資格者証の保有

最も基本的な要件は、国家試験である運行管理者試験に合格し「運行管理者資格者証」の交付を受けている点です。資格者証には貨物と旅客の2種類があり、自社の事業内容に応じた資格者証を保有している人でなければ選任できません。

例えば、貨物運送事業者が旅客の資格者証しか持たない人は選任不可能です。

参考:運行管理者や整備管理者のお手続き|国土交通省

2.必要な講習の受講

運行管理者に選任されている人は、定期的に国土交通大臣が認定する講習を受ける義務があります。新規で選任された場合や、選任から2年が経過した場合など、特定のタイミングで定められた講習(基礎講習や一般講習)を受講している必要があります。

これらの講習を通じて最新の法令や知識を習得し、運行管理の質を維持しなければなりません。

3.兼務に関する規定の遵守

運行管理者は、原則としてその営業所の専任でなければならず、他の営業所の運行管理者やドライバーとの兼務は認められていません。

ただし、同じ営業所内での他の役職(例えば、整備管理者など)との兼務は、一定の条件下で認められる場合があります。安全管理に支障をきたさない範囲が大前提となるため、安易な兼務は避けるべきです。

運行管理者選任届出の流れは4つのステップ

運行管理者選任届出の流れは4つのステップ

運行管理者を選任したら、管轄の運輸支局へ届出を行う必要があります。この手続きは選任日から15日以内という期限があるため、迅速かつ正確に進めなければなりません。

ここでは、届出を完了させるための具体的な4つのステップを解説します。

ステップ1.必要書類の準備

届出には、主に以下の書類が必要です。

  • 運行管理者選任(解任)届出書
  • 運行管理者資格者証の写し
  • (新たに選任された場合)講習手帳の写しまたは講習修了証の写し
  • (場合により)社会保険への加入状況がわかる書類

届出書は、管轄運輸支局のウェブサイトから最新の様式をダウンロードして使用してください。書類に不備があると受理されず、再提出を求められるため、期限内に手続きを終えられなくなる可能性があります。

事前に管轄の運輸支局へ電話などで確認し、必要なものを正確に把握してから準備に取り掛かりましょう。

ステップ2.届出書の作成

運行管理者選任届出書には、事業者の名称や住所、事業者番号といった基本情報に加え、選任する運行管理者の氏名、生年月日、運行管理者資格者証の番号、そして選任年月日を正確に記入しなくてはなりません。

とくに「選任年月日」は、届出期限である15日間の起算日となるため、社内で辞令を発行した日など、事実に基づいた日付を間違いなく記載してください。記入ミスは手続きの遅延に直結します。

記入後は、必ず提出前に他の担当者によるダブルチェックを行うなど、記載内容に誤りがないかを入念に確認することが、円滑な届出のポイントとなります。

ステップ3.管轄の運輸支局への提出

作成した届出書と添付書類一式は、自社の営業所の所在地を管轄する運輸支局、または自動車検査登録事務所の輸送担当窓口へ提出します。本社所在地と営業所所在地が異なる場合は、管轄を間違えないよう注意が必要です。

提出方法は、窓口への直接持参のほか、郵送でも受け付けています。郵送の場合は、届出書の控えを返送してもらうための切手を貼付した返信用封筒の同封を忘れないようにしましょう。

近年では「GビズID」を取得していれば、オンラインでの電子申請も可能です。移動時間や手間を削減できるため、事前にGビズIDを取得しておきましょう。

参考:e-Govオンライン申請業務マニュアル(自動車運送事業関連手続)|国土交通省

ステップ4.届出書の控えの保管

届出が正式に受理されると、運輸支局の受付印が押された届出書の控えが返却されます。この控えは、法令に基づいて運行管理者を適正に選任し、届出を完了させているのを証明する非常に重要な公的書類です。

運輸局による監査や巡回指導が行われた際には、必ず提示を求められます。万が一紛失してしまうと、適正な届出の証明が困難になる恐れがあるため、厳重な管理が欠かせません。

事業許可証などの重要書類と一緒にファイリングし、いつでも取り出せる場所に保管してください。また、紛失リスクに備え、スキャンしてPDFデータとして電子的にバックアップを取っておくと、より安心です。

運行管理者を選任・届出する際の注意点は3つ

運行管理者を選任・届出する際の注意点は3つ

運行管理者の選任と届出をスムーズに行い、その後の事業運営を円滑に進めるには、いくつか注意すべき点があります。法令違反やトラブルを避けるためにも、以下の3つのポイントを必ず押さえておきましょう。

1.選任から15日以内の届出期限

「選任した日(辞令交付日など)」から起算して、土日祝日を含む15日以内に運輸支局へ届け出る必要があります。この期間は非常に短いため、退職に伴う急な解任・変更が発生した場合でも、後任者の選任から届出までを迅速に進めなくてはなりません。

期限を1日でも過ぎると法令違反と見なされる可能性があります。日頃から計画的に手続きの準備を進め、余裕を持ったスケジュールで対応する点が、コンプライアンスを遵守する上で極めて重要です。

2.届出を怠った場合の罰則

運行管理者の選任義務を怠ったり、選任しても届け出をしなかったりした場合は、厳しい罰則の対象となります。これには30万円以下の罰金が科されるだけでなく、行政処分として違反営業所の事業用自動車が一定期間使用停止となる「車両停止処分」や、悪質な場合には事業許可の取消しに至る場合もあります。

これは事業の運営に直接的な打撃を与え、企業の信頼を大きく損なう事態です。「知らなかった」では済まされない重大な違反ですので、必ず規定通りに選任・届出を行いましょう。

3.名義貸しの絶対禁止

運行管理者資格者証の「名義貸し」は、運送事業法で固く禁じられている不正行為です。運行管理者は、その営業所に常勤し、実際にドライバーの点呼や指導監督といった管理業務を行っている実態がなければなりません。

名義を貸した資格者、借り受けた事業者の双方が厳しい処罰の対象となります。資格者には資格者証の返納命令が、事業者には事業許可の取消しといった最も重い行政処分が科される可能性もあります。輸送の安全を根幹から揺るがす行為であり、絶対に行ってはいけません。

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運行管理者 選任 届出でよくある3つの質問

運行管理者 選任 届出でよくある3つの質問

ここでは、運行管理者の選任届出に関して、事業者の方からよく寄せられる質問と回答をまとめました。

質問1.運行管理者と整備管理者の兼務は可能ですか?

同一人物が運行管理者と整備管理者を兼務できます。ただし、それには「両方の資格要件を満たしていること」「同一の営業所での兼務であること」「双方の職務を遂行する上で支障がないこと」という条件を満たす必要があります。

とくに「職務に支障がない」かどうかの判断は、事業規模や車両台数などを考慮して総合的に行われるでしょう。自己判断で兼務体制を組むのではなく、必ず事前に営業所を管轄する運輸支局に相談し、認められるかどうかを確認するようにしてください。

質問2.運行管理者資格者証を紛失した場合、どうすれば再発行できますか?

運行管理者資格者証を紛失した場合は、再交付申請を行えば再発行が可能です。主な申請窓口は、独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)の本部または全国の支所です。

申請書に必要事項を記入し、手数料を添えて手続きを行います。申請から交付までには一定の時間がかかるため、紛失に気づいたら速やかに手続きを進めましょう。

選任届出の際に資格者証の写しは必須ですので、手続きが遅れると届出そのものが遅延する原因となります。日頃から大切に保管しましょう。

質問3.届出が15日を過ぎてしまった場合、どうなりますか?

届出期限の15日を過ぎてしまった場合でも、その事実が発覚次第、1日でも早く管轄の運輸支局へ届出を行ってください。その際、なぜ遅れたのかを説明する顛末書などの提出を求められる場合が一般的です。

届出を怠ったまま放置する場合が最もリスクが高く、監査などで発覚した場合には厳しい行政処分や罰則の対象となります。遅れてしまった場合でも、正直に申告し、速やかに是正の意思を示すのが、事業者の責任として求められる対応です。

まとめ

まとめ

本記事では、運行管理者の選任届出について、役割から選任の要件、具体的な手続き、そして注意点までを詳しく解説しました。運行管理者は、運送事業の安全を確保し、法令を遵守する上で中心的な役割を担う重要な存在です。

選任が必要な事業者は、要件を満たす人材を確保し、選任日から15日以内という期限内に、管轄の運輸支局へ必ず届出を行わなければなりません。必要書類を正確に準備して手続きする流れを理解しておけば、スムーズに届出を完了できます。

届出義務の不履行や名義貸しといった違反行為には厳しい罰則が科せられるため、適正な事業運営を心がけましょう。

なお、トムコでは架装や修理・部品調達まで、お客様のニーズに合わせたサービスを提供しています。

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