ラフタークレーンは建設現場で欠かせない大型重機であり、悪路走行性能と高い吊り上げ能力を兼ね備えた多目的クレーンです。国内建設業界では「ラフター」の愛称で親しまれ、さまざまな工事現場で活躍しています。
本記事では、ラフタークレーンの基本的な特徴から種類、操作に必要な免許、レンタル相場まで、初心者にもわかりやすく解説します。ラフタークレーン導入をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください。


ラフタークレーンの特徴と性能

ラフタークレーンは全輪駆動+大型タイヤで不整地走破性抜群。前後独立・対舵・均等・全輪操向の4操向方式で狭いところでも走行がスムーズです。吊り能力は小型4.9〜16トン、中型20〜70トン、大型80トン超20階建相当まで対応可能です。
走行/操作一体のコンパクト設計により市街地や狭小道路でも効率的でしょう。アウトリガー、追加ウエイトで安定性を確保し、ブーム自動伸縮、過負荷防止・傾斜警報などの安全機能を搭載しています。
エアサスシートやエアコン完備キャビンで作業効率と快適性を両立しています。定期点検用パネルと障害診断機能によりメンテ性も向上し、燃費最適化機能も備えています。

ラフタークレーンの種類

ラフタークレーン吊り上げ能力や用途によって様々な種類に分類されています。種類について解説します。
吊り上げ能力による分類(小型・中型・大型)
ラフタークレーンは吊り上げ荷重で主に小型、中型、大型の3タイプに分かれます。小型は4.9〜16トンを扱い、狭小地での作業に適している。ビル3〜4階程度まで対応可能で、10トン未満の機種は特殊車両通行許可が不要なため市街地でも動かしやすいです。
中型は20〜70トンの能力範囲を持ち、20〜35トン級ではユンボ(バックホー)の吊り上げが可能で汎用性が高いです。一方50〜70トン級になると鉄骨やテトラポットなどの重量物も吊り上げられ、ビル15階程度まで対応できるでしょう。
大型は80トン以上の吊り上げ能力を持ち、追加ウエイトを装着してさらに安定性を高められます。100トン級はビル16階相当、145トン級は20階相当の高さまで作業が可能です。
これらの特性を踏まえて、作業現場や荷重に適した機種を選べば効率的な運用が行えるでしょう。
駆動方式による違い
ラフタークレーンの駆動方式は主に2軸4輪駆動(2WD/4WD切替型)、全輪駆動(フルタイム4WD)、ハイドロスタティックドライブ(HSD)の3種あります。2軸4輪駆動は舗装路では2WD、不整地では4WDに切り替えられ、燃費と走破性のバランスが良好です。
全輪駆動は常時全輪駆動で悪路での安定性に優れますが燃費はやや劣ります。HSDは油圧モーターで各車輪を個別制御でき、精密な速度調整が可能ですが構造が複雑で維持コストが高めです。
舗装平坦な現場には2軸4輪駆動、不整地や傾斜地には全輪駆動を選ぶと効率的です。

ラフタークレーン操作に必要な資格と免許
ラフタークレーンを操作するには、吊り上げ荷重に応じた資格が必要です。必要な資格や免許について解説します。
小型移動式クレーン運転技能講習

「小型移動式クレーン運転技能講習は、吊り上げ荷重1トン以上5トン未満のラフタークレーン操作に必要な資格で、全国の一般社団法人日本クレーン協会各支部などで受講できます。学科講習(12時間)では関係法令や原動機、力学を、実技講習(7時間)ではクレーン操作の基本動作と安全確認を学びます。
受講費用は概ね3~4万円、期間は3~4日間程度です。修了試験に合格すると「小型移動式クレーン運転技能講習修了証」が交付され、すぐに実務に就くことができます。なお、5トン以上の大型機種を扱う場合は別途「移動式クレーン運転士免許」が必要です。
移動式クレーン運転士免許

吊り上げ荷重が5トン以上のラフタークレーンを操作するには、国家資格である移動式クレーン運転士免許が必要です。厚生労働省所管の労働安全衛生法に基づくこの免許は、対象範囲に応じて「限定なし」「5トン以上20トン未満限定」「5トン以上25トン未満限定」の3種類に分かれています。
受験は移動式クレーン運転士免許の学科・実技試験は、公益財団法人安全衛生技術試験協会(JISHA)が全国7か所に設置する試験センターで実施されています。合格後は最寄りの都道府県労働局長宛に免許申請を行う流れです大型ラフタークレーンを安全に操作するうえで必須の資格です。
キャリアアップのための追加資格

参考:玉掛け技能講習
ラフタークレーン操作の基本資格取得後は、キャリアアップのために玉掛け技能講習と大型特殊免許の取得をおすすめします。玉掛け技能講習は学科・実技3日間で、操作技術を習得します。
大型特殊免許は教習所で規定時限を履修すれば学科試験と適性検査のみで取得可能で、ラフタークレーンを含む大型特殊車両の現場間移動に必須です。さらに高所作業車や車両系建機、衛生管理者資格を組み合わせると、多様な作業を一人でこなせるマルチスキル人材となります。

ラフタークレーンのレンタル事情

ラフタークレーンのレンタル料金は吊り上げ能力によって変動します。以下に相場です。
| 吊り上げ能力 | 1日レンタル料金(オペレーター付き) |
| 13t | 55,000〜90,000円 |
| 16t | 約60,000円 |
| 20〜25t | 約70,000円 |
| 35t | 約90,000円 |
| 60〜70t | 140,000〜180,000円 |
| 80〜100t | 300,000〜340,000円 |
電線や狭小地での作業には特殊仕様が必要となるため、料金が高くなる傾向にあります。レンタル時には現場状況や吊り上げ荷重・作業半径、旋回スペースを事前に確認し、業者による現地調査やヒアリングが丁寧に行われるかどうかをチェックしてください。

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ラフタークレーンでよくある質問3つ

ラフタークレーンについてよくある質問を3つ紹介します。
質問1.ラフタークレーンの燃費はどのくらいですか?
ラフタークレーンの燃費は機種や作業内容によって大きく異なります。一般的に25トンクラスで1時間あたり10〜15リットル程度の軽油を消費します。
アイドリングが多い作業では燃費が良くなりますが、頻繁に吊り上げ作業を行う場合は燃料消費量が増加するでしょう。最近の新型モデルでは、エコモード搭載など燃費改善技術が進んでいます。
質問2.ラフタークレーンの寿命・耐用年数はどれくらいですか?
適切なメンテナンスを行った場合、ラフタークレーンの平均的な耐用年数は10〜15年程度です。ただし、使用頻度や作業環境、定期点検の実施状況によって大きく左右されます。
法定耐用年数は一般的に8年程度ですが、実際には15年以上使用されるケースも珍しくありません。中古市場では10年以上経過した機械も流通しています。
質問3.ラフタークレーンの冬季や悪天候時の運用上の注意点はありますか?
冬季は油圧システムの暖機運転を十分に行い、作業開始前にクレーン機能の確認が必須です。氷点下では油圧オイルの粘度が上がるため、通常より慎重な操作が求められます。
強風時(通常10m/s以上)は作業を中止するのが原則で、雨天時は地盤の安定性に特に注意が必要です。雷雨の際は作業を即時中止し、オペレーターは安全な場所に避難すべきです。

まとめ
まとめ
ラフタークレーンは、不整地での高い走破性と機動力を両立する建設現場の要となる機械です。小型から大型まで様々な種類があり、用途に応じた適切な選択が工期短縮とコスト削減につながります。
選定の際は、作業環境に合わせた吊り上げ能力と作業半径を考慮しましょう。なお、トムコでは架装や修理・部品調達まで、お客様のニーズに合わせたサービスを提供しています。
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