運行中のトラックが故障し、代わりの車両を急いで探すときに候補に挙がるのが、中古車の現状渡しです。早く安く手に入る反面、保証がなく、買ってすぐに走れるとは限りません。
現状渡しで失敗しないために、契約の前に次の5つのポイントを押さえましょう。
- ポイント①車検の残り期間を確かめる
- ポイント②抹消済みかどうかで、走れるまでの期間を見積もる
- ポイント③納車前に、どこまで点検するかを確かめる
- ポイント④タンクや荷台など、架装部分の状態を実車で見る
- ポイント⑤渡し方と説明された不具合を、書面に残す
この記事では、当社の在庫車の実例と失敗しないポイント、現状渡しのメリット・デメリット、よくある質問までを解説します。


中古車の現状渡しと車検後渡しを選べる、当社の在庫車の事例

中古車を急いで手に入れたいときは、車検や点検の状態を確かめたうえで、現状渡しか車検後渡しかを選ぶと、確実に運行を始められます。
中古車業界では、現状販売(NC・NR=ノークレーム・ノーリターン)での取引が多いのが実情です。当社の車両販売担当によると、特殊車両の修理まで自社で対応できる点を、お客様から便利だと言っていただいています。
事例①お客様の希望に合わせて、現状渡しと車検後渡しを選べる
2026年10月28日に当社の車両販売担当へ確認したところ、渡し方は、お客様の希望に合わせて2通りから選べる仕組みです。「何もしなくていいから、このまま買いたい」という方には、現状渡しで引き渡します。
車検を受けてほしいという方には、当社で車検を取ってから引き渡すことも可能です。その場合の期間は、大まかに1〜2か月が目安です。
抹消された車を登録し直す場合と、車検が切れた車を検査し直す場合とでは、完成までの期間が変わります。全塗装や改造を加える場合は、さらに時間がかかるため、個別にご相談ください。
◆当社の2つの渡し方(2026年10月時点)
| 項目 | 現状渡し | 車検後渡し |
| 当社が行うこと | 車検は受けず、今の状態のまま引き渡す | 当社で車検を受けてから引き渡す |
| 引き渡しまでの期間 | 車検の手続きを待たない | 大まかに1〜2か月(全塗装・改造は別途相談) |
| 購入後に必要なこと | 車検切れ・抹消済みの車は、お客様側で検査を受ける | 車検を受けた状態で受け取れる |
| 保証 | なし | なし |
事例②納車前に、ほとんどの車両で法定点検程度の点検をしている
当社では、納車前にほとんどの車両で法定点検程度の点検をしています。法定点検とは法律で定められた定期点検のことで、国土交通省の「点検整備の種類」によると、事業用トラックは3か月ごとの点検が51項目、12か月ごとの点検が101項目あります。
なお、トレーラー(被牽引自動車)は、3か月ごとの点検が23項目、12か月ごとの点検が36項目です。
当社の中古車には、保証を付けていません。その分、納車前の点検で状態を確かめてから引き渡す形をとっています。
タンクローリーなど液体を運ぶ車両では、運ぶために必要なものを一式そろえられるのも当社の特徴です。たとえば、危険物に関する消防の設置許可、タンクの簡易検査とメーカーによる本検査の仲介、特殊なホースの調達まで対応します。
こうした手配は、本来は購入後にお客様ご自身で進める必要がある作業ですが、当社でまとめてお引き受けできます。上物(車台に載せたタンクなどの設備)の特殊な修理も、ディーラーが対応しない内容まで、当社で修理または仲介が可能です。
事例③在庫車の状態を、車検の有無まで公開している

2026年10月28日時点で、当社サイトの在庫ページで販売中・商談中の車両が6台あります。車検の状態は1台ずつ違い、同じ在庫でも、すぐに走れる車とそうでない車が混在しているのが実情です。
◆当社の在庫車(2026年10月28日時点、在庫場所はいずれも岡山県倉敷市)
| 車両 | 登録年月・走行距離 | 車検の状態 | 販売状況 |
| SUS316危険物バキュームローリー(三菱ふそう) | H24年5月・595,000km | 車検あり(R9年5月まで) | 販売中 |
| 14kLタンクローリー(いすゞ) | H18年1月・300,000km | 抹消 | 販売中 |
| SUS14㎘タンクローリー(日野) | H18年3月・890,000km | 抹消 | 商談中 |
| SUS保温タンクトレーラー(小西) | ― | 車検切れ(プレート付き) | 販売中 |
| UDトラクタヘッド(PTO付き) | ― | 車検切れ(プレート付き) | 販売中 |
| FRPタンク(冨士レジン、25t平ボディ用) | ― | タンクのみ | 販売中 |
車検が残っている車は、その分早く運行に使えます。一方で抹消された車は、国土交通省の「検査概要」にあるとおり、再び使うときに新規検査を受ける必要があります。
在庫は日々入れ替わるため、最新の在庫は当社の在庫ページでご確認ください。
中古車の現状渡しで失敗しないための5つのポイント
現状渡しの中古車で失敗しないためには、買う前に「いつから走れるか」と「どこまで点検されているか」を確かめることが欠かせません。
次の5つのポイントを、契約の前に1つずつ確認しましょう。
ポイント①車検の残り期間を確かめる
車検が残っているかどうかで、運行を始められる日が大きく変わります。残りの期間が短い場合は、購入してすぐに車検の費用がかかる点も計算に入れてください。
車検の費用の目安は、トラックの車検費用はどのくらい?で解説しています。
ポイント②抹消済みかどうかで、走れるまでの期間を見積もる
抹消済みの車は、新規検査を受けて登録し直すまで公道を走れません。当社で車検を受けてから引き渡す場合でも、大まかに1〜2か月かかります。
急ぐ場合は、抹消済みの車より車検が残っている車を優先すると、稼働までの期間を短くできます。販売店に「いつから走れるか」を聞き、荷主に伝える稼働開始日を逆算しておきましょう。
ポイント③納車前に、どこまで点検するかを確かめる
「納車前にどこまで点検してから渡すのか」は、必ず販売店に聞いてください。現状渡しでは、販売店の点検や整備がないまま引き渡されることがあります。
これまでの点検・整備の記録(点検整備記録簿)が残っていれば、故障しやすい箇所を見つける手がかりになります。記録簿の有無も、あわせて確認しておくと安心です。
ポイント④タンクや荷台など、架装部分の状態を実車で見る
架装部分とは、トラックの車台に後から取り付けたタンクや荷台などの設備のことです。走行距離だけで判断せず、タンクや荷台のサビ・傷み・漏れを実車で確かめましょう。
タンクローリーの場合は、タンクが実際に使えるかどうかの検査が必要になることもあります。
中古トラックの見るべき点は、中古トラックの選び方5つの視点でも詳しく紹介しています。
ポイント⑤渡し方と説明された不具合を、書面に残す
「現状渡し」か「車検後渡し」か、どの不具合の説明を受けたかを、注文書などの書面に残しておきましょう。新潟県の「中古車購入の留意事項」では、現状渡しは業者の責任を一切免じる契約ではないとされています。
同じ案内では、業界のルールとして整備が必要な箇所は販売時に明示することになっていると説明しています。後で食い違いが起きないよう、説明の内容は口頭だけで済ませないでください。
中古車の現状渡しのメリットとデメリット
中古車の現状渡しは、手間と費用を抑えて早く契約できる反面、購入後の修理は原則として自己負担になる売り方です。
現状渡しとは、販売店が点検整備や保証をせず、今の状態のまま中古車を引き渡す販売方法です。新潟県の案内でも、現状渡しは一般に「保証なし、定期点検整備なし」の販売形態とされています。
千葉県の消費者相談の事例によると、業界の自主ルールで定める中古車の売り方は、「保証付き販売」と「保証なし(現状渡し、整備渡し)販売」の2つです。
現状渡しのメリット①車両価格を抑えやすい
販売店が点検や整備の費用をかけない分、車両価格を抑えやすくなります。自社に整備工場がある会社なら、買った後の点検を自社で行う前提で、安く仕入れる選び方も1つの手です。
現状渡しのメリット②引き渡しまでの手続きが少ない
整備の待ち時間がない分、契約から引き渡しまでが短く済みます。車検が残っている車であれば、登録の手続きが終わりしだい使い始められるのが利点です。
現状渡しのデメリット①購入後の修理は原則として自己負担になる
保証なしの現状渡しでは、原則として無償での修理を求められません。ただし千葉県の消費者相談の事例では、故障が「隠れた瑕疵」であれば無償修理を求められるとしています。
隠れた瑕疵とは、買うときに通常の注意を払っても気づけなかった欠陥のことです。どこまでが隠れた瑕疵にあたるかで、販売店と意見が分かれることもあります。
現状渡しのデメリット②車検切れや抹消済みの車はすぐに走れない
現状渡しが早いのは、車検が残っている車に限られます。車検が切れた車や抹消された車は、検査を受けて車検を取り直すまで公道を走れません。
国土交通省の「検査概要」では、使用を中断する手続きをした車を再び使うときは新規検査、車検の期限が切れた後も使い続けるときは継続検査を受けると説明しています。どちらも、現状渡しで買った側が自分で手配する必要があります。
中古車の現状渡しに不安があるなら、株式会社トムコ

急いで中古車を手に入れたいけれど失敗したくない方は、点検してから引き渡す株式会社トムコの在庫車をご検討ください。
当社は岡山県倉敷市を拠点に、産業廃棄物収集運搬・一般貨物運輸業・作業請負・自動車整備・中古車販売を行っています。危険物・毒劇物を扱う専門性を生かし、タンクローリーなどの特殊車両の修理まで自社で対応できるのが強みです。
渡し方は、現状渡しと車検後渡しの2通りです。納車前には、ほとんどの車両で法定点検程度の点検をしてから引き渡しています。
本記事の執筆者は、当社総務部情報システム課の呼元貴則です。
在庫車の状態や、車検を受けて渡す場合の期間は、車両ごとに異なります。急ぎの代わりの車両をお探しの方は、まずは在庫ページで車両を確認のうえ、お気軽にお問い合わせください。
中古車の現状渡しでよくある3つの質問

質問①現状渡しの中古車で、後から不具合が見つかったら直してもらえますか?
原則として無償での修理は求められませんが、「隠れた瑕疵」にあたる故障なら無償修理を求められます。千葉県の消費者相談の事例でも、保証なしの場合の扱いをこのように説明しています。
購入時に説明を受けた不具合は、書面に残しておきましょう。
質問②車検切れの中古トラックは、買ってすぐに走れますか?
車検が切れた中古トラックは、検査を受けて車検を取り直すまで公道を走れません。当社で車検を受けてから引き渡す場合は、大まかに1〜2か月が目安です。
質問③株式会社トムコの中古車に保証はありますか?
当社の中古車には、保証を付けていません。その代わり、納車前にほとんどの車両で法定点検程度の点検をしてから引き渡しています。
中古車は、現状渡しの早さと点検の安心を両立して選ぼう
急ぎの中古車選びでは、早さだけでなく「いつから走れるか」と「どこまで点検されているか」をそろえて判断しましょう。
この記事の要点は次の3点です。
- 現状渡しは「保証なし、定期点検整備なし」の売り方で、購入後の修理は原則として自己負担になる
- 現状渡しが早いのは車検が残っている車だけで、車検切れ・抹消済みの車は検査が必要になる
- 当社は現状渡しと車検後渡し(大まかに1〜2か月)を選べ、ほとんどの車両で法定点検程度の点検をして引き渡す
契約の前には、次の5つのポイントを確かめてください。
- ポイント①車検の残り期間を確かめる
- ポイント②抹消済みかどうかで、走れるまでの期間を見積もる
- ポイント③納車前に、どこまで点検するかを確かめる
- ポイント④タンクや荷台など、架装部分の状態を実車で見る
- ポイント⑤渡し方と説明された不具合を、書面に残す
購入した後も、国土交通省の「点検整備の種類」にあるとおり、事業用トラックは1日1回、運行の前に日常点検が必要です。
車両を長く使うための買い替えの目安は、トラック耐用年数の目安と買い替え時期も参考にしてください。
点検してから引き渡す車両なら、急ぎでも安心して運行を始められます。代わりの車両探しは、当社の在庫ページから始めましょう。